市は、「沼津市地域省エネルギービジョン」を策定することになり、基礎資料集めの一環としてアンケート調査を実施している。今年度と十五年度の二カ年で策定するもので、このために策定委を組織し検討することになっている。調査では無作為に抽出した一般家庭千世帯と、事業所百社に協力を依頼している。
策定事業は、国が新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)を通じて各自自治体に調査費用を補助して行われているもので、十二年度にスタート。これまでに全国で四十八の自治体が策定。県内では沼津市が初の策定となる。
この省エネビジョン策定に先立ち、新エネルギービジョン策定事業も進行。県内では静岡市で策定が行われている。
沼津市が新エネでなく、省エネビジョン策定を選択したことについて環境政策課ISO推進対策室では、風力や太陽熱などを利用した新エネルギーを対象にした場合、調査自体も大掛かりな上、ビジョンに基づいて事業化するのに、施設に必要な用地の取得に向けた地権者の交渉と購入費用、設備投資など多くの課題があるためだと説明。
省エネ対策は現存施設の中での対応となるため、今後策定される見込みの行動計画に基づいた取り組みが早く、具体的で、新たな用地や大掛かりな経費も不要となるため、市民や事業所の理解も得られやすいのではないかという。
市の計画では、今年度は現状把握のための調査と分析、策定方針の決定を行い、十五年度でビジョンを策定する予定。そのため、今年度は委員会を三回開催。基礎データを参考にしながら策定方針を詰めていく。これに基づいて、十五年度は四回にわたって委員会を開き、ビジョンを策定していく。
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